*「カースト」記述さまざま〜その5
インド古来の四種姓をヴァルナという〜その2
前回のエントリで、肝心なはてなキーワードのことをすっかり忘れていました。
* バラモン(僧侶)
* クシャトリヤ(軍人・貴族)
* バイシャ(平民)
* シュードラ(賎民)
の4階級(種姓 ヴァルナ)であったが、時代と共に職能毎にさらに細分化、序列化していった。現代では1000のオーダーに昇るサブ・カースト(ジャーティ)があると言う。
西北インドへの印欧語族の征服にともなって、土着の種族を支配するために設けられた。上位カーストがアーリア系であり、下位カースト、シュードラと不可触賤民*1に土着の民族を設定した。
(中略)
*1ハリジャン、アンタッチャブル
まず、訳語の話から、「僧侶」、「軍人・貴族」が独自です。「平民」も明治時代の身分制度を連想してしまうので、個人的にはいかがかと思います。
次に、片仮名表記を見てみると、ヴァルナを採用しているのですから、バイシャもヴァイシャで良いと思います。
補足説明については、時代による変化が明記されているのは良いのですが、「農民,牧者,手工業者など生産に従事する大衆」(『事典』)となったとされるシュードラが、「賎民」のままでは実態を誤解されそうです。しっかり細分後の数まで記してあるので後で確認してみたいと思います。「サブ・カースト(ジャーティ)」については以前のエントリで述べたように後で検討します。
また、「アーリヤ系」と書いてあると、それ以外の系統もいるのではないかと想像できますが、どうなのでしょう。『事典』には「アーリヤ人」という項目もあるので、後で調べてみます。土着の「種族」「民族」も、同義で用いているのでしょうが、同一項目内にそれぞれ専門的な意味のある言葉を同義語として使い分けるのは不適切のように思います。もう一つ、難癖に近い、語感の問題ですが、「設定した」というのは個人的に違和感があります。最後に、「不可触賎民」に注釈がついています。「アンタッチャブル」は英語なのでしょうが、その前に「ハリジャン」とあります。この新しい用語も後日調べてみることにしたいです。
本日はここまでにします。
(追記)一部表記を削除。修正すべき点がある記述を、個人のメモに残しておく意義を認めないので、コメントやブクマがつく前には、躊躇なく変更します。